グッドデザイン大賞から見るこれからのデザイン

今年のグッドデザイン賞のエキシビジョンの招待券を先生から頂いたので、東京ミッドタウンに行ってきました。会場はすごい人で盛況ぶりが伝わります。

本当は建築のデザインを中心に見ようと思い、行ってみたのですが、グッドデザイン大賞がすばらしく面白いデザインだったので紹介させていただきます。


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ことしのグッドデザイン大賞は「おてらおやつクラブ」

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otera-oyatsu.club

コンセプト

お寺の「おそなえ」を「おさがり」として、支援団体を通じて経済的に困難な家庭へ「おすそわけ」する活動

 

趣旨

日本国内において子どもの7人に1人(平成28年 厚生労働省「国民生活基礎調査」)が貧困状態にあります。貧困母子の心中事件や、ダブルワーク・トリプルワークで子どもと過ごす時間を取れず、子どもが事件に巻き込まれてしまうというケースも連日報道されています。2015年4月、生活困窮者自立支援法が施行されました。行政や民間団体などもこの問題に対してさまざまな施策を展開していますが、決して十分とはいえない状況です。貧困状態の放置は、子供世代、孫世代へと連鎖していくと言われています。一方で、寺院の側にも”寺院消滅”という言葉があるとおり、人手不足や檀信徒の高齢化といった様々な問題を抱えています。当活動はお寺へのお供え物を「おすそわけ」するものですから、参加は容易です。無理のない範囲で支援活動を始めるすることで、貧困問題を当事者意識を持って考える人々を増やすことができます。

 

デザインの転換点

これまでのグッドデザイン賞といえば斬新なデザインや使いやすいデザインなど

モノがデザインの中心になってきました。今回の大賞はモノではなく、仕組みを仏教の教義を巻き込んでデザインしたことに意義があるのではないでしょうか。

しかも、子どもの貧困という社会問題をシェアリングエコノミーの仕組みをうまく組み込んでさらに仏教の宗教的意義がかなえられている点にも注目です。実際に「おてらおやつクラブ」のHPには以下のような記載がされています。

「おてらおやつクラブ」は単なる食糧支援ではありません。檀信徒の皆さまよりお預かりした仏さまへのお供え物を「おすそわけ」するわけですから、そこには仏教が説く慈悲の実践がなされなければいけません。

 

“お仏飯”という言葉があります。朝一番にお仏壇や本堂の御本尊さまにお供えする炊きたてのご飯を指すこともあれば、仏さまにお供えされるもの全般を指す場合もあります。私たち僧侶は、このお仏飯を日々「おさがり」として頂戴し、育てていただく存在であります。仏さまの慈悲によって育てられているのです。

 

 デザインの定義が広がっています!

これからもわかるように、お寺の役割が法事から徐々に変わりつつあることを示唆していますよね!

このように現代の子どもの貧困問題とシェアリングエコノミーというトレンド、宗教的な意義がすべてうまく合わさった仕組みにデザインされているため、4,000以上のエントリーから大賞となったのも、納得です。

 

グッドデザイン賞の今年の流れをみて、世の中で求められることが大きく変化したと実感できた1日でした。

 

もちろん建築についてもしっかり学ばせていただきました!

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